不安に立ち向かう:あがり症 克服 仕方

不安に立ち向かってあがり症を克服する

あがり症に悩む人に不安は、あがってしまう状況に置かれる前や、その状況に置かれている最中に最も強く感じられるようです。
その状況に置かれる前の不安は「予期不安」と呼ばれています。
予期不安では、「おそらく上手に切り抜けられないだろう」と事前にネガティブな予期をして不安を感じてしまいます。
そして、あれこれと考えてしまい、最悪のケースまで想像してしまうことから、不安をさらに大きなものにしてしまいます。

その状況に置かれて、強い不安を感じている最中では、その不安にばかりとられてしまい。
そして「不安に感じていることが、他の誰かに気づかれないか」とか「この不安が収まらなかったらどうしようか」などと考え始めるのです。
このような状態になると、本来の目的に集中できなくなってしまい、他人の目や、自分の感じている不安しか考えられなくなります。

しかし実際は、他人が自分に対して「緊張してあがっているな」とはなかなか気づかないものです。
そわそわしたり、黙り込んでしまったりした時に初めて気がつく程度なのです。

ではどのようにあがり症を克服すればいいのでしょうか。
このような緊張をまったく感じないようにすることは不可能でしょう。
世の中に緊張しない人は1人としておらず、普通の人であれば「あがってしまう」ことはよくあることなのです。

あがってしまうという不安を解消するためには、本来の目的に集中することです。
今自分が置かれている立場を受け止めて、やらなければならないことに集中してみてください。
あがり症は簡単に克服できるかもしれません。

不安な状況から逃げないであがり症を克服する

あがり症である人は、不安を感じる状況から逃げ出し、自分だけの小さな殻に閉じこもろうとする、と言われています。
不安な状況に身を置かないが不安を少しでも和らげてくれるので、無意識のうちにこのような行動をとってしまうようです。
あがり症を克服するためには、このような行動をせずに、不安を感じる状況から「逃げ出さない」ことが大切になってきます。

あがり症を克服するための治療を何も行っていないのにもかかわらず、あがり症が改善された、というケースがあるようです。
このようなケースは治療を始める前に不安を感じる状況に立ち向かい、それを克服してしまった人がいるということを示しています。
このようなケースは子どもに多いと言われています。
親が子どもに対して積極的に他人と関わりあえるような状況を作り出すことによって、子どものあがり症は比較的簡単に改善していく傾向にあるようです。
しかし、大人になると子どものように簡単にはいきません。
いったん確立してしまった不安な状況から逃げ出すという行動様式を変えるのはなかなか難しいからです。
このような行動様式を変える訓練としては、「エクスポージャー法」が有効とされています。
この方法は曝露療法とも呼ばれ、不安に感じる状況にあえて身を置き、その状況に身をさらすという訓練になります。
あがり症の人は、不安な状況から逃げ続けている限り、その不安に対する恐れを取り除くことはできません。
あえて不安を感じる状況に立ち向かっていくことで、その不安は少しずつでも軽減されていくはずです。